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『ロープ』@渋谷シアターコクーン

3年ぶりの野田新作!すっごく楽しみにしていたこの公演。
幕が上がってまだ間もないですが早速観てきましたよー!
ロープ

ロープ

(以下ネタバレバレ)

ところは、四角いジャングル、プロレスリング。
そのリングの下に棲みついている女。彼女は、未来からやってきたと信じている。
そして、不可解なほどに実況中継が上手かった。
リングの上には、「プロレスは決して八百長ではない」と思いつめている独りのレスラーがいる。思いつめたあまり、引きこもっている。その二人の出会いが、物語のはじまり。
やがて彼女は、戦う人間たちの「力」を実況し始める。
その一方で、引きこもりのレスラーは、「力とは人間を死体に変えることのできる能力だ」という信念にとりつかれていく。
そして、物語は遠い遠い未来へと向かっていく。
だのに、この話は、決してサイエンスフィクションではありません。
未来の話なのにSFではない物語。(公式サイトより)


開幕間もないのにこの完成度はさすが!
約2時間の上演時間で、前半は笑いどころ満載で、
後半に向けてはこれでもかって程、ストレートで残虐な言葉の嵐。
脳内変換でその様子を想像してしまい、なんとも言えない程のショックを受けました。
前半は単なるプロレスの話だと思ってゲラゲラ笑ってたんだけど、
後半に向けて戦争での虐殺やテロに繋がっていくあの緊迫感、、、
野田さんの頭の中を見てみたいわ。(笑)

舞台にはプロレスの四角いリングがあり、
舞台後ろの壁には番号と名前らしき文字がびっしり書かれている。
横には引きこもり用の部屋や、他の部屋への扉があるのみ。

ある落ちぶれたプロレス団体の看板レスラー(藤原竜也さん)は引きこもり中。
プロレスは「八百長試合」なんかじゃないと、信じている。
そんな彼をこっそり取材していたTVクルー達(野田秀樹さん、渡辺えり子さん、三宅弘城さん)。
そしてリングの下にこっそり住んでいる未来から来たというコロボックルだと名乗るタマシイ(宮沢りえさん)。
タマシイは実況が上手だという事から、プロレスの実況をする。
ある日、プロレスの試合にて引きこもりレスラーだったノブナガは、
相手レスラーを半殺しにしてしまう。
それを中継していたTV局は視聴率が上がり、視聴者が求めているものは更に過激な中継だと判断したTV局の社長は内容をどんどん過激なものへと変えていく。
そして過激になっていったプロレスの試合には、銃が使われ、爆弾が飛び交い、
リング上での戦いが人間同士の殺し合いへと発展していく。
「やらなきゃ、やられる」
「これは正義の戦い」
「リング上の出来事なら殺しても大丈夫」という思いが交錯していき、
いつしかリング上での戦いがベトナム戦争でのミ・ライ村の大虐殺へ繋がっていく・・・。

もうね、あっぱれですわ。
まさか、こんな風に繋がっていくとは思ってない訳で・・・。
ショックだったというか、自分の無知を改めて知ったというか。

家に帰ってから早速、ベトナム戦争での「ミ・ライ村大虐殺」を調べてみました。
本当にあった村なんだね、ミ・ライ村って。
おそらく壁に書かれていた文字は、虐殺された村民の名前だったんだろうね。
この記事の内容を読んで、芝居でのセリフの一言一言が改めて胸に突き刺さってきたよ。
なかった事をあった事にするのはいいが、
あった事をなかった事にするのはダメだよ


この芝居は、現代における本当に色んな問題提議がなされていると思う。
戦争、テロ、虐殺、暴力、引きこもり、、、
そしてパンフレットに書いてあった野田さんの言葉を読んで思った。
現代で一番欠けているのは「リアリティー」かもしれないって。

この芝居、なんとしてでももう一度観に行きたいと思います。

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コメント

私も見てきました。

「びしょびしょになったタマシイ」どう受け取るかですよね。

いかるすの夢さん

はじめまして。ようこそいらっしゃいました!
後半の、これでもかと言う程の、救いようのない状況の中、
一筋の希望となった「タマシイ」。
現代に生きる我々が、その「タマシイ」をどう育て、
どう伝えていくかが、今後の大きな課題ですね。

麗さん
行って来ました、同日の夜公演!
まさか、ああいう展開になるとは思ってもみなくて。
なんか、細かい細かい伏線やら、比喩なんかが網目状に
張り巡らされているような、そんな印象でした。
でも芝居をみながら、「ああ、これってこの事を表してる?」なんて思って
みていると、自分にも当てはまる事が(戦争はしませんが)
結構あるんですよねー。それでちょっと薄ら寒く感じて
しまったのは、気温のせいだけではないと思いました。
私ももう一度は観たいんですけどねえ・・・

みんみんさん

2泊3日の旅、お疲れ様でした!
色々と満喫されたようで何よりです。

っで芝居ですが、本当に細かい伏線が沢山あって、
やはり1度観ただけでは理解ができません。
って、何度観ても理解はできないかもしれませんが。(笑)
多分、wowowで放送されるとは思うのですが、
生の舞台をもう一度観に行きたいよー♪

私も遅ればせながら観にいってきました!
まさか未来がミ・ライ村につながるとは。
ミ・ライ村滅亡の様子は本当に残酷で、私も頭の中でリアルに脳内変換してしまっていたので、
早く終わらないかな。このシーン。。
って思っちゃいました。

yukikaさん

yukikaさんの感想拝見しましたよ!
”うんうん”と共感しながら読ませて貰いました。
未来=ミ・ライ村がリンクするあたり、
さすが野田さんだなぁって思いながら観てました。

りえ嬢の実況は本当にリアルでしたねぇ。
(ま、リアルな出来事だった訳ですが・・・)
私もその様子を脳内変換していたので、あのシーンがすごく辛かったです。
でももう一度、観に行きたいなぁ。

麗さん、今年もよろしくねっ♪
遅ればせながら行きましたよ。ホント! すごかったですねー。
私は実況中継を文字で先に知っていたのに、実際に舞台で見ると
耳から聞いて自分で脳内変換するほうがはるかにコワイ事に気づきました。
あのシチュエーションだもんね。しかも異常に長く感じました。

> 現代で一番欠けているのは「リアリティー」かもしれないって。
うんうん。
ニュースをTVやネットで知っても全然リアリティーないし。
「ウソでしたっ!」って言われれば、そうかもって思っちゃうしね。

ミライ村、私も調べました。あの実況さながらの細かいレポと写真つきの
サイトがあってビックリしました。(リンクはあえてしませんが。)

ミライが「未来」だったり、タマシイがたぶん「魂」だったり、
今回はメッセージが伝わりやすい、というかストレートでしたね。
プロレスとかゲームとかコミックの擬音とか・・・
野田さん、きっと若い人にどんどん見て感じてもらいたいんだなあ
と思います。
見た直後は疲れてたけど、時間がたったらもう一度見たくなって
きちゃった。私は行けないので、麗さんの2回目の感想を待ちま~す!

ムンパリさん

こちらこそ、今年も宜しくお願いします♪

戯曲を先に読んでたんですね。
活字で読んでも、悲惨な状況を脳内変換してしまったのでは?
耳で聞く言葉は耳をふさげば聞こえない、
目で見る言葉は目を閉じれば見えない。
でも一度見たり聞いた言葉は胸に残り、その状況を想像する事ができる。
実際の映像を見るよりもはるかに怖い事を、
この芝居を観て改めて思い知らされたように思います。

誰もがTVなどで見たであろう、
イラク戦争や、9・11のテロの様子は実際の映像なんだけど、
心のどこかで(作り物?映画?)って思ってませんでした?
きっとコレが野田さんの言いたかった「リアリティの欠如」なのかなって自分なりに解釈してます。

やはり、ムンパリさんもミライ村調べましたか。
私もその真実を知るにつれ、鳥肌たってました。
「あったことをなかったこと」にしようとした事に、
憤りさえ感じていたと思います。

芝居を通じて、こうした事実を伝えようとしている、
野田さんってやっぱりスゴイなって・・・。
幸せボケしてる日本の若者達にぜひ観てもらいたいですね。

私も観に行けるか分からないのですが、、、
どうにかもう一度観たいと思ってます!
実際に観たら、また感想書きますね。

麗さま
コメント&トラックバックありがとうございました。
私も野田さんの頭の中、見てみたいです。
「プラトーン」を見ていて、ウィレム・デフォーがヘリコプターに置き去りにされるシーンを直視できなかった私は戦闘シーンがとっても苦手。(そんな訳もあって例の「星条旗」も「硫黄島」も見ていません。)
でも、実際の戦闘シーンがなくても言葉だけで、こんなにもリアルに悲惨な状況を伝えることができる作者と演者の力量を感じた舞台でした。重いテーマでしたけどね~。

スキップさん

ほんと!野田さんの頭の中、見てみたいですよね。(笑)
どういう思考回路してるのか非常に興味あります。
プロレスからベトナム戦争に繋がるあたり、
芝居を観てても「うまいなぁ~」って感心してました。

言葉だけで状況が目に浮かぶものほど、恐ろしい事はないですね。
今回りえ嬢は、本当に熱演していたと思います。
はぁ~、もう一回観に行きたかったなぁ。
朧祭がなければね、、、(笑)

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