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『日本人のへそ』@渋谷シアターコクーン

井上ひさし追悼公演のファイナル。
観に行ってきました!

日本人のへそ
日本人のへそ

井上さんの劇作家としての本格デビューとなった本作品。
東北地方の大地震で、大変な時期ですが、、、行ってよかった!
めちゃくちゃ楽しかったです!

今日の観劇中もちょっと大きめの地震が起きました。
(後で知ったら、東京では震度3だったとの事。)
照明器具がガタガタと音を立て、一部のお客さんもちょっとだけ”ザワっ”としたんですが、ほとんどの観客は平然と舞台を見守ってました。
もちろん私も(この程度の揺れで、公演を中止にさせてなるものか!)みたいな気持ちで、舞台上の役者さんを見つめてました。(笑)

いや、こんな時期ですから、客がパニックになったら即上演中止になりそうじゃないですか。
色々な思いがあったとは思うんですが、公演再開を決意した、役者さん&舞台関係者の皆さんに感謝!
そして何よりもこの作品を遺してくれた井上ひさしさんに感謝!!

今回のヒットは、、、たかお鷹さん!!
もぉ~めちゃくちゃ笑わせてもらいました♪(笑)

てな事で、詳細感想を。(ネタバレあり)

東北岩手から集団就職で上京した田舎娘は希望に胸膨らませていた。
しかし現実は、希望に膨らむ胸でなく、彼女のはじけそうな二つのオッパイに、男たちの欲望が、けたたましくふくれてあがっていった。
職を転々、男を変転と流転続きで、果てはストリッパーへと転落なのか・・・。
いやいや、男の玉を手玉にとって、天下に成り上がる。
その娘の名前は、ヘレン天津。(公式サイトより)


吃音症(どもり症)の患者たちに芝居を演じさせる事で、吃音治療をしていくと口上を述べる大学教授。
自分の感情と離れた言葉を話す時には吃音の症状は出ないという研究結果のもと、患者たちによる芝居をお披露目するという。
お話はヘレン天津の半生を描いたもので、そのヘレン役は本人が務めるらしい。
本人が本人役を演じるとなると、治療の意味もないんじゃ?と思いつつ・・・。(笑)

「むかし昔 あるところにカタカナ国がありました。カタカナ国にはアイウエ王がおりました・・・。」
という、非常に面白い発声練習から始まって、劇中劇の始まりです。

浅草で有名になったストリッパー・ヘレン天津を演じるのは笹本玲奈さん
オカッパ頭にセーラ服、いかにも田舎臭い女学生役から、豊満な身体を惜しむことなく披露したストリッパー役、
そして和服姿がよく似合う愛人役と、見事に演じきってました。
で、彼女ってメイクによって印象がガラリと変わるのねぇ。
女学生の時は綾瀬はるかに似てて、愛人の時は沢尻エリカに似てるなぁって思いながら見てました。(似てません?)

集団就職で上京する前日、東京で悪い虫がつく前に自分で喰ってしまおうとする父親は石丸幹二さん
モモヒキに腹巻姿でボサボサ頭のイケてないオヤジ姿がまた何とも言えずおかしくてね。
娘をレイプした父親の行為は許せないんだけど、娘の反応が薄かったのが、なんともはや・・・。
きっと東京へ行けるという期待と希望のほうが大きくて、レイプされたことは”屁”でもなかったんでしょうか。(笑)

東京へ向かう列車の車掌さんを演じた辻萬長さん
冒頭での大学教授の時といい、ほんとにいい声してますねぇ。
岩手から上野までの駅名を延々と話すシーンは圧巻!
しかも今は震災で壊滅的な被害を受けた地名が出てくる度に、なんだか複雑な思いで聞いてました。
東京での就職先はクリーニング工場で、住み込みをしながら働き始める。
そこの店主演じるのは、たかお鷹さんで、なんともイヤらしいエロオヤジ。(笑)
若くて可愛らしい娘に惹かれ、自分の愛人になれとしつこく迫るが、蹴飛ばされて断られ腹いせにクビ。
それから職を転々とし、少女は大人の女性になり、ヘレン天津と名乗り浅草イチの人気ストリッパーになっていた。

このストリッパー時代のシーンで、私を大いに笑わせてくれたのは、、、
ストリップの振付師役を演じていた、たかおさん!(本日2度目の大当たりキャラ♪)
ピチっとしたタイツで、腰にはスカーフを巻いて現れた時、手たたいて喜んじゃいました。(笑)
しかもちょっと、オカマちっくなしゃべり方が、あまりにも可笑しくて笑いのツボを刺激しまくり!
いやぁ~、たくさん楽しませてくれて、ありがとー!!
そして、ストリップダンサー役の女優陣の衣装がまた、色っぽいこと!
いわゆるビキニスタイルの衣装で、ブラの先端部分には動く度に揺れる飾りがついてて、踊りもセクシー。
同性ながら、目のやり場に困ってしまいました。(笑)

劇場の仲間たちと待遇改善を求めてストライキをするヘレン。
劇場オーナーはストライキを威圧的に収めるために、チンピラを投入。
この中の一人、かつて上京したばかりのヘレンが、一目惚れした偽東大生の男(石丸さん)を見つけ、ヘレンは仲間を裏切って降伏する。
そして彼と一緒に暮らし始め、結婚するが、その美貌ゆえ組長(山崎一さん)に売られ、組長の女となり、
組長と親しくしている右翼の男(たかおさん)に売られ、さらに右翼の男から政治家(辻さん)に売られ、政治家の女におさまったヘレン。
男から男に売られて可哀想な顛末と言えばいいのか、玉の輿状態でステータスを上げて良かったのか・・・。
その政治家が何者かに背中を刺され、倒れたところで、1幕終了。

ここまでで約2時間の上演だった訳ですが、めちゃくちゃ楽しくてあっという間でした。
後半、どうなるのか楽しみにしていたら、、、

場所が変わり、とある屋敷の応接間。
お見舞いの果物篭を片付ける2人のメイドと、指示する秘書(明星真由美さん)はどうやら全員レズビアンらしい。
しかも互いが三角関係になっている模様で、必死に恋人(?)の目を盗んでは秘書に対してアプローチをしている。
その後現れる学生(植本潤さん)や、チンピラはホモセクシャルらしく、大学教授(石丸さん)に好意を持っているらしい。
あれ?1幕目とまったく話が変わってる?と混乱しつつ観ていると、和服姿のヘレン(笹本さん)が登場。
どうやら政治家の愛人となり、かなり裕福な生活を送っているようだ。

1幕での「劇中劇」は、吃音症の政治家(辻さん)の治療のために、大学教授が考案して全員で演じていたと明かされる。
ただ、劇の最後に刺された事は「芝居」ではなく「現実」で、治療の甲斐もなく死んでしまったらしい。
政治家を刺した犯人が屋敷内に居る人間だということで、犯人探しが始まるが、
レズカップル、ホモカップルたちが、昨夜は一緒に夜を過ごしていたと次々にアリバイを証言していく。
そしてアリバイもなく、あぶれてしまったヘレンと大学教授は、口裏合わせで「実は僕たちも・・・」と言いかけた時に、
「やっぱりそうだったのか!」と死んだはずの政治家が生還。(笑)

実は、吃音症の治療というのは真っ赤な嘘で、ヘレンと教授の浮気を疑い仕掛けた芝居だったという。
もぉ~どんだけ~!って感じですわ。(笑)
こんな大がかりな仕掛けを考えて、同性愛カップルまで仕立てるとは。
「この人(教授)とはなんでもない!」と完全否定するヘレン。(まあそうだろうなぁ)
「私が愛してるのは、貴方だけ・・・」と猫なで声で甘えるヘレン。(おぉ!甘え作戦かぁ)
”そうか、そうか”とすっかり騙され、両手を広げてヘレンを許す政治家。(男って単純ね)
嬉しそうに愛する人の元へ走り寄るヘレンの先に居た人物は、、、
1幕からずっとピアノ伴奏をしていた、小曽根真さん

「えーーーー!!」

思わず、声出して驚いてしまった私。(笑)
まさかこんなどんでん返しになるとは予想外だったもんで、マジで驚きました。
と、ここで教授が手を叩き、”はい、ここまで!”といった感じで演技を止める。
どうやらこの瞬間までが、劇中劇だったようで、吃音者達の治療行為だったらしい。
(またどんでん返しかいっ!)(どぉ~にでもして!)状態です。(笑)

劇中、ピアノで伴奏をする小曽根さんや、素敵な踊りを振付した謝珠栄さん、
見事な歌声と、演技を見せてくれたキャストの面々、そして、、、
最後まで飽きる事無く、楽しませてくれた脚本を書いた井上さんに感謝です。

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コメント

3/16夜の部を観てきました

職場有志の観劇企画の幹事をしていたのですが、震災がらみで観られなくなったという連絡がきてピンチヒッターを探したりして企画を成立させるのに苦労しました。ぎりぎり成立させて舞台も堪能できてよかったです。
石丸・笹本コンビのデュエットは久しぶりにミュージカルの主役級の声だなぁとしびれたし、一人何役もこなされる役者さんの演技にはそれぞれ楽しませてもらいました。
たかお鷹さんのストリップの振付師、もう最高でしたねぇ。当時はSKDの振付師さんがストリップの振り付けもしていたとのこと(うーん、どちらも浅草だ!)で、レベルの高いショーだったのかと納得しました。前半はお芝居だったということでコメディアンが育つ場があったこともわかり、寅さんの渥美清さんたちが育ったのかとガッテン。
時代や文化、そこでたくましく生きる人々の姿が浮かび上がって井上作品のまさに原点のレベルの高さに感服しました。
次は「南へ」の感想も書く予定なのですが、なかなか手が回りません(^^ゞ

ぴかちゅうさん

幹事、お疲れ様でした。
震災後は交通機関も混乱してたし、さぞかしバタバタされてた事でしょうね。

この作品、本当に面白かったです!
どんでん返しに次ぐ、どんでん返しで、思わず「えー!」って、
声出して驚いちゃいましたよ。(笑)
歌も皆さん上手で、歌詞も面白かったし♪

たかお鷹さんは、オイシイとこ総取りでしたね。
特に振り付け師の時が、、、最高!(笑)
登場する度に目が釘付けでした。

ぴかちゅうさんの「南へ」の感想、楽しみにしてます!
私もこの芝居の感想、書かなくちゃ!!(笑)

よくおぼえてるね!

麗さんと久々の共通舞台、うれし♪

> 女学生の時は綾瀬はるかに似てて、
> 愛人の時は沢尻エリカに似てるなぁ
エリカさんはたしかに(笑)。
玲奈さん、とってもよかったですね!

> レイプされたことは”屁”でも
> なかったんでしょうか。(笑)
すごいツッコミ! ほんまやほんまや。

なんといっても、たかおさん♪
すっかり堪能しましたよー。

> (どぉ~にでもして!)状態
ムチャ振り、どんでんのどんでん、もうほんとに
自由な舞台でエネルギッシュ!
演劇のド根性を見せつけられた気がします(笑)。

ムンパリさん

だよねぇ~♪
久し振りに同じ芝居の感想を共有できるね!(笑)
私、歌舞伎座が建替えになってから、歌舞伎から遠ざ

エリカ似てたよね。
玲奈さん、可愛かったし、セクシーだったし、
歌も上手いし凄く良かったです♪

父親からのレイプは観てるほうにしたら、
かなりショッキングな出来事なのに、
本人はケロっとしてるんだもん。
そっちのほうが驚きでした。(笑)

たかおさんに関しては、もぉ反則ですわ。
何度、笑わせてもらったことか♪
こういうハジけた役も珍しいよねぇ~。
今後、シェイクスピア作品で真面目な演技をしても
笑っちゃいそう・・・。(笑)

>演劇のド根性を見せつけられた気がします(笑)。
ほんとだね。
芝居の世界はなんでもアリ!って感じでした。

今観ても新鮮

麗さま
楽しい舞台でしたね。
井上ひさしさんのデビュー作ということで、時代背景は
それなりでしたが、今観ても十分楽しめる戯曲はさすがですね。
今回小曽根さんが音楽を新たにつけてくださったのもよかったのかな。
その小曽根さんの最後のどんでん返し・・・ほんとに、
え----っ!!でしたね(笑)。

それにしてもヘレン天津はたくましい。
昭和の女性の強さ、しなやかさを見せられた思いでした。
玲奈ちゃんの舞台は去年「ピーターパン」を観たのが初めて
だったのですが、これからも注目していきたい女優さんです。

スキップさん

めちゃくちゃ楽しい舞台でしたね♪
色んな要素が満載で、約3時間という長い上演時間でしたが、
まったく飽きることなく楽しめました。
これが井上ひさしさんのデビュー作だったとは、恐るべしです。(笑)

小曽根さんは大活躍でしたね!
舞台用に音楽を新たに作り、
自ら舞台上で演奏し、
そして役者(?)として演技まで!
しかもかなり重要な役で、笑った!笑った!!(笑)

笹本玲奈ちゃんは、(たぶん)今回初めて拝見しましたが、
色々な表情を持った女優さんだなっておもいました。
もちろん歌も上手いし、可愛いし、度胸もあるし。(笑)
私も「ピーターパン」観てみようかなぁ。

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