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『国民の映画』@渋谷PARCO劇場

ミタニン生誕50周年記念公演、第二弾!
早速、プレビュー公演観に行ってきました。

国民の映画
国民の映画

三谷作品には珍しく、ほとんど笑いは封印。
(多少笑えるところはあったけど・・・)
濃密な人間ドラマに仕上がってました。
豪華な出演者の中で、私的に功労賞モンなのは、、、小林隆さん♪
彼が●●●(ネタバレなので伏字)だと分かった瞬間、一気に切なくなりました。

てなことで、私的感想を。

舞台は1941年のオイツ・ベルリン。
ヒトラー内閣がプロパガンダの為に作った宣伝省の初代大臣パウル・ゲッペルス。
彼はすべての芸術とメディアを監視閲覧する権利を与えられていた。
ある日ゲッペルスは映画関係者たちを呼んでホーム・パーティーを開く。
パーティーにやってきた映画人たちの前でゲッペルスは彼らを招いた本当の理由を発表する。
彼は最高のスタッフとキャストを使い、自分の理想の映画を作ろうと考えていたのだ。
全ドイツ国民が誇れる映画、「国民の映画」を。
ナチス高官たちと映画人たち、彼らが一堂に会したその夜、虚飾と陰謀に満ちた、狂乱の一夜が始まろうとしていた・・・。(公式サイトより)


舞台は、あるお屋敷のリビング。
大きな階段と、大きな窓があり、ソファなどが置かれている。
開演直後、暗転した会場に一筋の明かりが見え、映写機で映画を観ている男と傍らに立つ召使の男。
ここからお芝居は始まっていきました。

と、ここで私の苦手要素が大噴出!(笑)
登場人物は、カタカナ名前のオンパレード。
ん~、ちっとも頭に入ってこねえー。
相関図が思い浮かばない!ってか、カタカナ名前だから人物の区別がつかない!(笑)
そんな私を苦しめた、カタカナ名前のキャストについて、簡単に感想なんぞ。

<ナチス高官>
小日向文世さん:ヨゼフ・ゲッペルス(宣伝大臣)
妻との関係はすっかり冷え切っているが、世間的には”おしどり夫婦”を装っているゲッペルス。
しかも自分は若い女と浮気を繰り返し、今夜のパーティにも愛人候補の女優を呼んでいる。
映画の話になると目を輝かせて少年のように話し出すが・・・。

最近のコヒさんは、3枚目でお人よしっていった役柄から変わり、感情を抑えた渋い演技を求められる役が多くなったような気がします。
今回の役もまさに後者。しかも権力をふりかざして凄く偉そうでしたねぇ。
かと思えば、ライバル心を剥き出してゲーリングに噛みついてみたり、不気味な存在のヒムラーを毛嫌いしてみたりと、なんとなく”人間らしさ”が垣間見れる役柄でした。

段田安則さん:ハインリヒ・ヒムラー(親衛隊隊長)
ゲッペルスとは、お互いに牽制しあう仲。
今夜のパーティーには招待されてなかったが、何かと理由を繕っては屋敷に留まり続け・・・。

段田さん、いい味出してますねぇ~。
軍服姿がすごく似合ってました。
ゲッペル邸には、”あのお方”に命じられゲッペルスを監視するため居座ってたんですよね。
のらりくらりと色々と言いのけて屋敷内に滞在し続ける姿が笑えるやら、怖いやら。(笑)

白井晃さん:ヘルマン・ゲーリング(空軍元帥)
ゲッペルスとは特に「芸術」に関して意見が合わず、何かとライバル心を燃やしている相手。
当のゲーリングは、そんなことは気にせず豪快に一蹴しているようだが・・・。

一幕も終わるかという頃にやっとご登場!
でっぷりと突き出たお腹で、白い軍服で貫録十分な姿に、一瞬誰だか分らなかったです。(笑)
あまりにも似合いすぎてて違和感なかったなぁ。
大きな声で無駄に(?)通る声は、白井さんならでは!って感じでした。
素敵な歌声も披露してくれました。

石田ゆり子さん:マグダ・ゲッペルス(ゲッペルスの妻)
浮気を繰り返す夫にはすでに興味がなく、仮面夫婦を演じ続けている。
自分にも他に付き合っている作家の男がいて、今夜のパーティにその彼が来ると知り慌てるが、
実は付き合っていた訳ではなく、一方的に想いを寄せていただけで、マグダの妄想だと分かる。

彼女は世間知らずのお嬢様って役柄が本当によく似合いますねぇ。
冒頭でのネグリジェ&ガウン姿が妙に色っぽく感じちゃいました。
浮気騒動も妄想だと分かった時、(彼女ならありえる!)ってなんかすごく説得力ありました。(笑)

今夜のパーティーに集められた映画界で活躍する監督、演出家、脚本家、女優に俳優とまさに映画作りに必要な人物が一同に会していた。
映画をこよなく愛し、宣伝大臣となっていたゲッペルスは、ドイツ国民が胸を張って誇れる「国民の映画」を作りたいと願っていた。
その事、流行していた「風と共に去りぬ」を超えるような娯楽大作を作り、ドイツ国民の士気を上げようと。

映画監督のエミール・ヤニングス(風間杜夫さん)はもちろんヤル気まんまんで、
若き女性監督のレニ・リーフェンシュタール(新妻聖子さん)に対してライバル心メラメラ。(笑)
しかも映画のためなら自らが役者になってでも演じたい!というほどの意気込み。
ゲッペルスの愛人である新人女優のエルザ・フェーゼンマイヤー(吉田羊さん)も役を与えられ上機嫌で、
二枚目俳優のグスタフ・フレーリヒ(平岳大さん)も主役で大喜び。
重鎮俳優のグスタフ・グリュンドゲンス(小林勝也さん)や大女優のツァラ・レアンダー(シルビア・グラブさん)も快諾。
そして、ナチスの支配政治を否定する言論を行っていた作家のエーリヒ・ケストナー(今井朋彦さん)もまた、ゲッペルスに依頼され執筆を約束する。
自分の著書が発禁処分にされ、執筆自体も禁止されていたため、ただ単に執筆の機会を与えられた事で快諾したのもなんだか頷ける。

「お上」と「映画人」が”国民の映画”の制作のため、心を一つにしたかに見えたが・・・。
ゲッペルスとゲーリングが互いの「芸術感」についてバトルを繰り広げたり、
ヒムラーに愛人の存在がばれそうになったゲッペルスが保身のためにエルザ切り捨て、
そのご機嫌伺いのためにヤニングスに始末を託そうとしたり、
その事実を知ったエルザが逆上してヒムラーから銃を奪い、ゲッペルスに向かって撃ったり、
しかもその弾はゲッペルスではなく、重鎮俳優のグスタフの腕をかすめ流血騒ぎになったりと大混乱。
そんな混乱のさなかでも冷静に怪我の治療をしていたフィリッツを見ていたレアンダーがつい口を滑らしてしまう。

やっぱり執事にするならユダヤ人がいいわね」と・・・。

この瞬間から会場の空気が一変しました。
水を打ったようにシーンと静まりかえり、事の推移を見守っていました。

小林隆さん:フィリッツ(ゲッペルスの従僕)
映画に関する深く広い知識を買われ、ゲッペルスに雇われた従順な執事。
とにかく温厚で、頭の回転も早いキレ者だが・・・。

冒頭でも言ったように、今回の芝居の功労賞はまさしく小林さんに!
実はフィリッツがユダヤ人である事が、ヒムラーに知られてしまう。
彼がユダヤだと知っていながらも、映画に関しての深い知識を欲して執事として雇っていたゲッペルス。
それなのに、自らの保身のために「君には裏切られた」と突き放す主人に対し、
「旦那様はご存じなかったことです」と言って最後まで庇う姿に切なくなりました。
ユダヤ人の大量虐殺のために用意した”ガス室”の威力について自慢気に話すヒムラーとゲッペルスの会話を、
どんな思いで聞いていたのかと思うと、なんとも言えず胸が苦しくなりました。


翌朝には出頭するようにヒムラーから言い渡されたフィリッツ。
そしてさっきまで映画作りの話で盛り上がっていた映画人達もそそくさと帰り始める。
ヒムラーとゲーリングも屋敷から去り、「さっきは庇ってくれて礼を言う」と手を差し出すゲッペルスに向かい、
「私は貴方と同じ空気を吸ってる事すら苦痛だっ!」と声を荒げて、初めて感情を露わにするフィリッツの姿に泣きそうになりました。

リビングに残った二人。
「映画を見たい」というゲッペルスに、「勝手に見ればいい」と吐き捨てるフィリッツ。
もたもたと映写機の準備をしだすゲッペルスだったが、フィリッツがリビングに戻ってきて手際よく準備をし映画を映す。
いつものように解説を求めるかつての主人に、「静かに見させてくれ・・・」と。
フィリッツにとっては最後の映画鑑賞となったのですね。

その後、映写機がカタカタと音を鳴らしている中、登場人物たちの”その後”がフィリッツによって語られていく。
「、、、以上でございます。」で、幕。

しーんと静まり返り、重い空気の客席。
カーテンコールの際に照明で明るくなった舞台に、なんだか救われたような気がしました。
キャスト達もほっとしたような表情で客席からの拍手に応えてくれました。

ん、ミタニン。
こういうシリアスも書けるのね。(笑)

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コメント

引き込まれました

どうもです♪
私は6日プレビューで観劇しました。
三時間の長尺を感じさせない…というか引き込まれてて
気付かなかったくらいでした。
私も小林さんは功労賞だと思います。
失礼ながら、上手い役者さんなんだなぁと今更に思いました。
当て書きかと思う程はまってたのも、お見事!
個人的には、最近あんまり役者を見れない白井さん大活躍も
堪能しました♪

まだ先!

私は四月です~~!!まだ先だけど楽しみです!
ああ・・・『南へ』貴女と語りたいわ・・・!
多分、このお芝居もそう思うようになるのかな?

私も6日プレビューで観劇しました。
感想か居ておりますので是非観てください!

南へ、も観るつもりです!!

midoriさん

おぉ!
midoriちゃんは6日のプレビューを観てましたか!

>私も小林さんは功労賞だと思います。
だよねー。
ラスト近くで唯一、大声で怒鳴った時に、
全ての怒りと不条理さを表現していたのはさすがでした。

白井さんも良かったね♪
最初誰だか分からなかったよぉ。
無駄に(笑)声がいいから、ウザい位によく声が通る!通る!
それが役柄にぴったりで、見事にはまってたよね。
歌も素敵でした♪

かずりんさん

かずりんさんの観劇は四月ですか。
まだ先だねぇ。
かずりんさんがどんな感想になるのか、楽しみだわ♪

私も貴女と「南へ」について、語り合いたいよぉ~♪
まずは、ブッキーの可愛さについてですか?(笑)

牙狼さん

はじめまして!
コメントありがとうございます。
牙狼さんのHNを拝見して、
真っ先にパチンコを思い出した私です。(笑)

牙狼さんも6日のプレビューを観てらしたんですね。
もう感想書かれたんですか!
また改めてお邪魔させてもらいますね。

「南へ」の観劇後の、牙狼さんの感想も楽しみにしています。

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