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『時計じかけのオレンジ』@赤坂ACTシアター

鬼才スタンリー・キューブリックの映画で有名な「時計じかけのオレンジ」が舞台化!
ってことで観に行ってきました。

時計じかけのオレンジ
時計じかけのオレンジ

ん~、これ賛否両論分かれるでしょうね。
私は原作読んでないし、映画も見てないしで、まったく前知識ゼロ。
暴力的な題材だってことは知ってましたが、
題材が題材なだけに、感情移入ができない。(笑)
とくに1幕目は眉間にシワばかり寄せて観てました。
ただ生バンドの演奏と、舞台セットには満足だったなぁ。
キャストに関しても豪華な面々が揃ってて、そちらも満足。

てなことで、詳細感想を。

近未来のロンドンの町。コロヴァ・ミルク・バーにアレックスを首領とするピート、ジョージ、ディムの4人組がいる。
バーの外、ジャンキーをよってたかって、殴る、蹴る。さらに別の少年たちとの乱闘。

アレックスらは作家アレクサンダーに出会う。彼らは作家に猿轡をすると、目の前でその妻を殴りつけ強姦する。
そして、次の襲撃場所は猫好きな一人暮らしのブルジョワ夫人の家。アレックスは夫人を殺害してしまった。
警察の襲撃。仲間は逃げ、アレックスは逮捕され刑務所送り。刑務所の牧師のもとで賛美歌を歌う日々。

ある日、内務大臣が視察にやって来たことがきっかけとなり、新開発の人格矯正法「ルドヴィコ療法」の実験材料にアレックスが選ばれ病院へ引き渡された。
ドクター・ブロドスキーのもと、アレックスは注射を打たれ、体はがんじがらめに固定され、眼球が飛び出さんばかりにクリップで目蓋をこじあけられ、見せられた映像は膨大な残虐描写フィルム。

実験は成功し、羊のようにおとなしくなったアレックスが家に帰ると両親の冷たい仕打ちが待っていた。
また、かつての仲間達は今では警官になっていて、アレックスを半殺しの目にあわせた。
半死半生の体でやっとたどり着いた家は皮肉にも作家アレクサンダーの家だった。
反体制の作家アレクサンダーは「ルドヴィコ療法」の記事は新聞で知っていた。
その実験の男が、自分たちを不幸のどん底へ突き落とした犯人だったとは!
政府攻撃と自らの復讐に燃えるアレクサンダー。二階にアレックスを閉じ込め、ベートーヴェンの第九を大音響で聞かせる。
アレックスは苦痛に耐え切れず窓を突き破って飛び降りた。

この事件で窮地に立った政府は、マスコミ攻撃をかわすため、手を打った。アレックスを人格矯正以前の人格に戻す治療を施したのだ。
大音響で流れるベートーヴェンの第九に陶酔し、不適な笑みを浮かべるアレックス。
「これで俺は元に戻った」だが、本当にそれでいいのか??(公式サイトより抜粋)


開演前。
舞台上には左右にスライドできる白い幕が目隠しになっている。
幕が開かれると、左右がミラーになっていて、なんとも近未来的なセット。
LEDのパネルがあり、映像を映し出してました。
またパネル奥の上段には生演奏のバンドが居て、(こういう雰囲気好き♪)と思ってたんだけど、
芝居が始まると、暴力、暴力、また暴力って感じでちょっと辟易してました。
ナッドサッド語と呼ばれるジャンキー言葉もよくわからんしね・・・。(笑)

各キャストについての簡単な感想を。

小栗旬さん:アレックス
映画のイメージにはピッタリだったと思います。
フライヤーを見た時点でも、いい感じって思ってたくらいだし。(笑)
ただこの役は、本当に難しいと思うんですが、好演してたと思いますよ。
狂気に満ちていたアレックスと、借りてきた猫のようにおとなしくなったアレックスを、見事に演じ分けてたしね。
舞台上で唄い、踊り、大騒ぎしていたかと思えば、客席に降りてきて観客の椅子の上を歩き回ったりしてました。
ほんと、なんでもありのアレックスの暴君ぶりを表現してました。
暴力的だったアレックスを嫌悪していた私ですが、治療を終え両親や昔の仲間たちに虐げられる様子を見て、
(自業自得)だと思う反面、(なんだか可哀想)って同情する気持ちもあり、自分自身複雑な感情でした。(笑)
幕間の間も治療(拷問?)を受けていたみたいですが、本当にずーっと舞台上に居たのかなぁ?
私はトイレ&一服するためにロビーに出てきちゃったんだけど、
会場のスピーカーから第九と「あ”-!」とか、「うぅー!」という叫び声がずっと聞こえてました。(笑)
アレクサンダーの家の窓から飛び降りる直前に、小首をかしげてニコっと笑った顔が、すごく印象に残ってます。

吉田鋼太郎さん:内務大臣/老いた男
ホームレス姿でも格好いいよぉ~。(笑)
英語でシェイクスピアのセリフを話す、おいぼれ爺って感じなんだけどそれがまた素敵でね♪
「落ちぶれたシェイクスピア役者(だっけ?)」みたいなセリフがあったんだけど、笑ってしまいました。
大臣役のときは一転して、ビシっとしたスーツ姿。
政治的アピールのために、アレックスを利用しているんだけど、鋼太郎さんが言うと、なんでも説得力があるから不思議よねぇ。
やはり存在感に関してはピカイチでした!

橋本さとしさん:ドクター・ブロドスキー(医者)
怪しげな雰囲気満載でしたねぇ。
胡散臭いドクターの雰囲気にピッタリだったわ。
アレックスに対して「ルドヴィコ療法」を施すんだけど、治療方法に対して自信満々なのがヤケに鼻につく。(笑)
ま、こういう役をやらせたら、うまいよねぇ。
この治療の途中に、20分の休憩が入るんだけど、
「主役が舞台上にいる間、観客がどのような行動をとるのかの実験でもある」というセリフに、客席からはやんやの拍手。(笑)
こういう試みは確かに面白いよなぁ。

武田真治さん:アレキサンダー(作家)/ジョー
今回の舞台での影の功労者は武田くんじゃないでしょうか!(別に影じゃなくても全然構わないんだけど・・・)
初老の作家、アレキサンダーとして登場したとき、一体誰なんだか分からなくてずーっと頭の中に「?」が浮かんでましたよぉ。
アレックス達に、目の前で妻を陵辱されるんだけど、このシーンは観てるほうも辛かった。
そのレイプしている様子をカメラで撮影して、LIVE映像として後ろのLEDに映し出してたんだけど、妙にリアルに感じられて直視できないほどでした。
治療後、すっかり人が変わってしまったアレックスを保護したときのアレキサンダーは、過去の襲撃から片足が不自由になってるんだけど、この演技がまた秀逸!
片足を引きずる演技もさることながら、襲撃事件の犯人がアレックスだと分かった直後に態度が一変する様子が見事でした。

一方、、、両親の家に居候として暮らしているジョー役のときは、大笑いさせて貰いましたよぉ!(笑)
白いタンクトップで筋肉質な体を見せ、首にはおしゃれなスカーフを巻いてる・・・。
このジョーという”オカマちっく”なキャラクターに一瞬にして惚れました。(笑)

山内圭哉さん:デルトイド
アレックスの保護監察官役なんだけど、これまた何とも言えず胡散臭い役柄。(笑)
自分の保身のために騒ぎは起こしてくれるなと願う保護官とアレックスの間に繰り広げられる攻防戦を、歌いながら表現するんだけどこの時の山内くんの踊りが妙に可愛らしかったなぁ。
強面の山内くんが、アイドルばりに振りつきで歌いながら踊る姿。
それでけで笑えます。(笑)
ラスト近くで、新生ドルーグの一員として加わってましたが、こっちの姿のほうがしっくりしてましたね。

石川禅さん:牧師
私、舞台で拝見するのは初めてです。
お名前だけは存じ上げていたのですが、なんともいえない雰囲気のある人ですねぇ。
酒を飲みながら祈りを捧げる牧師ってトコからすでに胡散臭いんだけど、アレックスのことを終始、囚人番号で呼ぶのがなんだか可笑しかったわぁ。
「6655321くん!(番号合ってる?)」ってね。(笑)
以前の人格を失ったアレックスは「暴力」はもちろんのこと「愛する人との行為」すらできなくなり、「選択する自由をも奪われた」と悲観した牧師が、聖職の道を捨ててしまう。
なんかどこまで人がいいというか、だまされやすい人というか・・・。
本当にお人よしですね。(笑)

キムラ緑子さん:ドクター・ブラノム/老婦人/アレックスの母
ドリさんも本当に芸達者ですよねぇ。
色んな役を見事に演じ分けてて、観てるほうもその変貌ぶりに驚かされます。
殺されてしまう老婦人の時なんて、最初誰だか分からなかったもんなぁ。
見事な殺されっぷりでした。(笑)
ドクターのときは、まさに頭がキレるクールビューティーって感じでしたね。
さとしと一緒に歌ったときは、すごく格好よかったなぁ~。
「ルドヴィコ療法」に関わることは”危険”と察知して早々に身をひくあたり、、、デキる女ですな。(笑)

再度の治療により、元の暴力的な性格に戻ったアレックス。
新生ドルーグを引き連れて、またもや暴力三昧の生活に戻る・・・。
(何も解決しないままこれで終わりなのかい!)と思わせるほど、カーテンコールのように小栗くんが1人で舞台上に登場。
っと、(アイドルかいっ!)とツッコミたくなるような、スタンドマイク片手にノリノリで唄う小栗くんの姿。(笑)
会場も手拍子で応えてるが、気持ち良さそうに歌っていた小栗くんが突然「シー!」と会場を制し、もう一つのエンディングが展開していきました。

髪も黒く、なんだか真面目な青年って感じのアレックス。
例のミルクバーでガールフレンドとデート中らしいが、花束を抱えてガールフレンドにプロポーズをしている。
(ん?なんだ?この展開は???)と思いつつ、これにて本当にエンディング。(笑)

2パターン用意された結末に関しては、観ている観客が自由に「選択」できるようです。
「暴力」を取るか「平凡」を取るか・・・。
それはあなた次第ということで。

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