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『抜け穴の会議室』@渋谷PARCO劇場

2010年、最後の観劇は、、、これだ!(笑)

抜け穴の会議室 Room No.002
抜け穴の会議室

劇団イキウメの主宰、前川知大さんが脚本を手がけ、蔵之介さん率いる「Team申」の第4回公演。
前作の「狭き門より入れ」がすごく面白かったこともあり、今回も非常に楽しみにしてました。

いやぁ~、良かったわぁ。
ストーリーも良かったし、キャストも素晴らしい!
出演者はたったの二人でしたが、濃密で素晴らしい時間を過ごしました。
2010年の観劇の〆としたは最高だね♪

てなことで、私的感想を。(めちゃくちゃ長いです)

不思議な縁で結ばれた男二人、
時空を超えて何故生きているのかを探る旅が始まる!
不思議な縁で結ばれた男二人が、生と死の狭間にあるらしい会議室(今回はRoom No.002)や
実人生で他者との関り合いの中から生ずる様々な人間模様の中で、
生きていく意味、人生の意義を探し惑いながら希望を見つけ出していく。(公式サイトより抜粋)


開演前、場内アナウンスで、亀治郎さんや仲村トオルさんが登場!
お二人とも以前に「TEAM申」の芝居に出演されたことがあるんだよね。
(なんで今回、呼んでくれなかったのぉ)っと恨み節を言ったりして会場をなごませてました。(笑)

舞台上には、螺旋状の段差があり、壁には何箇所も四角い穴が開いていて、光が射し込んでいる。
そして本棚のように、数字の書かれた分厚い本が並んでいて、床にも散乱している。
なんともいえない”無機質さ”があるんだけど、光のせいか、温かみも感じたりして不思議な感じでした。
そして二人の衣装が白地に薄墨で乱暴に線を描いたような、でも計算しつくされたシンプルなパジャマのような姿。
この衣装に描かれた模様が、二人並ぶとピタリと繋がるんですよねぇ。
気づいた時には(なるほど・・・)って感心しちゃいました。(笑)
作/演出の前川氏が、今回はどんな不思議な世界に導いてくれるのか、非常に楽しみにしていました。
ゴゴゴォォォという地鳴りのような音と、揺れる明かりで開幕です。

今回のストーリーのキーワードを先に言ってしまうと、「輪廻」、「因果」、「ソウルメイト」って感じでしょうか。
現在いる場所は、死後の世界。
そこへ新入りとしてやってきたのは、病院のベットの上で臨終の時を迎えた、「先生」こと佐々木蔵之介さん
一方、新入りの到着に気づき、待ち構えていたのは「部長」こと大杉漣さん
部屋にある沢山の本は、この二人が過去の人生で関係した出来事を綴った本で、数字は年号を表している。
この本に二人同時に触れると、フラッシュバックを起こし、その当時の記憶が甦るという設定が、面白い!
いかにも前田脚本らしいなぁっと感心しながら観てました。

死後の世界では、次に生まれ変わるまでの間、前世や前々世での互いの人生を、復習し、浄化するためにあるらしい。
まず前世での、この二人の初めての出会いは靴屋。
就職活動用に靴を買いに来ていた「先生」が、店員だと勘違いして「部長」にアドバイスを求めるところから始まる。
「部長」は店員ではなく、サイズ待ちのただの客だと分かり、笑いを誘うが、そのサイズ探しをしていた本当の店員は、店の奥で倒れていた。
「先生」が応急処置をしたことで看護の道から、医学の道へ目覚めるきっかけともなる。

2度目の出会いは数年後の岩手県の中尊寺。
偶然に「先生」を見掛けた「部長」がタクシーで追いかけようと手を挙げたところ、一台のクラッシックカーが止まる。
運転していたのは、おしゃべりで豪快なお婆さん。
ヒッチハイカーと間違えて止まったが、親切にも車に乗せてあげる。
「先生」を見失ってしまったものの、中尊寺を観光していけとお婆さんに勧められ、翌日偶然に「先生」との再
会を果たす。

次に二人がフラッシュバックをしたのは、前々世の世界。
ここでの関係は父親(部長)と大学生の息子(先生)。
東北訛りのある、この父子の関係はかなりギクシャクしていて危うい。
「自分で決めろ!」と口では言う父だが、実際には息子の決めた事には反対ばかりして自分の意見を押し通す、いわゆるガンコ親父。
ある日、息子が父親から教わった”ロッククライミング”で勝負を挑む。
「もし自分が勝ったら今後は自分の思うように生きる、もし負けたら父の言う通りに生きる」と。
天候が悪い中、クライミングで勝負をした二人だったが、父親が足を滑らせて崖から落ちそうになる。
必死にロープを引っ張り、支える息子だったが、力尽きロープを放してしまい、父親は崖下に転落する。
意識こそあれ、身体が全く動かない父に向かって、息子が言った一言は、、、「俺の勝ちだ!勝ちだと認めろ!」という信じられない言葉だった。
「早く救急車を呼べ」という父親の言葉にも、全く動かず、勝ちにこだわり結局父親は息絶えてしまう。

フラッシュバックから戻った二人。
父親の記憶を戻した「部長」は、今まで自分の意見を言わなかった息子が、堂々と自分の気持ちをぶつけてきたことが嬉しかったと告白する。
勝負の結果がどうであれ、戻ったら息子の自由にさせてあげるつもりだったと。
一方の息子は、頑固で傲慢だった父親が死んで、母親も自由になれて喜ぶだろうと思っていた。
しかし意に反して、ひどく沈んでしまった母親の姿を見て、父親を見殺しにしてしまった自責の念に駆られ、自殺をしてしまう。
その事実を知った父親は、「なんで母さんを一人残して自殺したんだ!」という厳しい言葉を投げつける。
泣き崩れる「先生」の姿を見て、なんだか貰い泣きしそうになりましたよぉ。
この言葉は、自殺者が増加している現代において、本当に重い一言だなぁって感じました。

父子関係の記憶を戻した事で、なんだか険悪ムードの二人。
再び前世での記憶の続きを知ろうとフラッシュバックをすると、難病を抱えた「部長」の娘に「先生」がドナーとなって命を助けていた事をが判明する。
怒りや憎しみといった「マイナス」の連鎖ではなく、喜びや感謝などの「プラス」の連鎖をしようと、次の人生への希望を見出していく二人。
さらに、前世でクラッシックカーに乗っていたイキなお婆ちゃんが、前々世での妻(母)だったことが判る二人。
夫や息子に先立たれたショックから立ち直り、逞しく生き続け、格好よく歳をとっていた妻の姿に安堵した「部長」が言った、「女は強えぇなー!」の一言には笑いました。

過去の学習を終え、次の人生を生きていこうと決意した「部長」は、「先生」の部屋から去っていく。
去り際に「次の人生で、俺に会っても絶対に声を掛けるなよ!」と捨てゼリフ。(笑)

ラスト。
老人となり杖をつきながらゆっくり歩いている「部長」、そして花束を抱え宅配中の「先生」が雑踏の中ですれ違う。
お互い、何かを感じたようだったが、決して振り返る事はせず、ここで幕。

たった二人という少ない出演者ながらも、素晴らしい演技で何人もの役を魅せてくれた漣さんと蔵之介さんに拍手です。

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コメント

私も

来年の第1発目がこのお芝居です。
期待してます!!
初演もとっても良かったので、キャストが変わってどう変わるのか、気になります。

きたむーさん

来年の観劇初めは、この作品ですか!
いいチョイスですねぇ。
楽しみにしててください!

きたむーさんは初演も観てるんですね。
ぜひぜひ初演との違いも教えてください!

遅ればせ。。

感想書いたら脱力してトラバ忘れちゃうのな~
観たのってだいぶ前だし(笑)

おもろかったねぇ。
どっかの二人芝居とは全然ちゃうかった。。

ぴらさん

>感想書いたら脱力して
わかる気がする・・・。
私も最近、感想書いては、
こっそりUPするのがデフォルトになってます。(笑)

この作品は、本からして良くできてるね。
役者も良かったし、大満足ですわ。

>どっかの二人芝居
「山」のやつ?(笑)

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