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『黴菌』@渋谷シアターコクーン

超豪華なキャストで話題になったこの作品。
私的にケラ作品に対して苦手意識があるんだけど、
なんだかんだ言って、コクーンでのケラ作品は全て観ている私。(笑)
昭和三部作の第二弾と称されたこの作品、観に行ってきましたよー!

黴菌
黴菌

今回の一言感想は、、、
尻痛い。(笑)
いや、単に上演時間が長いってことなんですがね。
15分の休憩を挟んで、約3時間半。
しかも今回の席は特設Z列だったので、ステージすぐ近くの超良席!
役者さんたちを間近で見れるのはいいんだけど、
ベンチシートだったからずっと座ってたら、お尻が痛くてね~。

前作の「東京月光魔曲」よりは、私は好きだな♪

私的感想に興味のある方はどうぞ。

昭和20年の終戦間際の東京。脳病院や軍事工場などを経営する五斜池家の豪華な邸宅が舞台。
長男の藤吉郎は脳病院の医師で、妻と1人息子がいる。
次男の定夫は国の要人に容姿が似てる事から替え玉を演じていて、幼い頃のトラウマと戦っている。
末っ子である、四男の京は金遣いが激しく、女にモテる風来坊。
この家の主である父親は、もう何十年も自分の部屋に閉じこもったきりで、息子たちとも顔をあわせようとしない。
父親の世話は若くて綺麗な愛人が全て見ていて、足が不自由な愛人の兄も、この家に出入りしている。
長男の藤吉郎は徴収から逃げた夫婦を、自宅に住まわせて何かの実験をしようとしているが・・・。


舞台は戦中とな思えない程、豪華で大きな洋風の屋敷。
セットが動くでもなく、ある意味この屋敷内の密室劇といった感じ。
そして芝居冒頭のタイトルとキャストを映し出す映像が秀逸!
毎度おなじみの上田大樹さんですが、白い線画で”一筆書き”のように屋敷を描き、役者の名前を描いていく。
もうこの映像見ただけで、素晴らしい!って思っちゃいました。

登場人物全員が、なんだか謎だらけで、怪しい雰囲気満載!(笑)
戦時中に、こんなにも豪華で、裕福な生活をしていること自体が怪しいもんね。
芝居を観ながらも、(一体いつ、誰が裏切るんだろう?)って思ってました。
てなことで、各キャストの感想を。

山崎一さん:五斜池藤吉郎
五斜池家の長男で脳病院を営む精神科医。
山崎さんの演技はもう、鉄板というか、安心というか、、、本当に見応えあります!
秀逸だったのは、アメリカで行われたというラジオでの”デマ番組”を語るシーン。
UFOが襲来し宇宙人と遭遇した話を延々と続けるんだけど、光景が目に浮かび、まるでその現場に居るかのような錯覚に。
迫真にせまる語り口が本当にお見事でした。
脳病院の患者に対して、新薬の研究から人間モルモットで実験していたこの男。
戦時中ゆえ、アメリカ兵に愛国心を失くすための新薬開発を、国から依頼されていたから、戦時中でも豊かな暮らしが保証され、兵役を免れていたんでしょうか。

高橋惠子さん:五斜池フサ
藤吉郎の妻。
着物姿がよくお似合いで、いつ観てもお綺麗ですねぇ♪
しかも今回、オイシイ(?)役でしたね。
出演者の中で、唯一のキスシーン(しかも二人と!)があったのは高橋さんだけでした。(笑)
こういう裕福な家庭の、”世間ズレ”しているような役柄が本当によくお似合いです。(誉めてます)
当時の妻は、夫の言葉は”絶対”で意見を言うなんて、とんでもない事だったでしょうが、ラスト近くで「もう我慢できません!」と人間モルモットで実験を繰り返す夫に対して言ったセリフが印象に残ってます。
患者に対して実験をしている事を知りながらも、知らんふりし続ける事に耐えられなくなったんでしょうね。

長谷川博己さん:五斜池銀一郎
藤吉郎の一人息子。
今回の役柄は、なんでそんなにイライラしているの?って感じの、今で言うニート青年。(笑)
父親が”人間モルモット”で、新薬の投与をしている事を知って嫌悪感を抱いているんだろうね。
でも本当は父親の事が大好きなのに、素直になれないという微妙な感じを、上手く演じてました。
あとは、オトのことを密かに想っているんだけど、おじいちゃんの愛人って事で、苛立ってるのかな?
オトにも軽くあしらわれてるしね。(笑)
子供の頃、父親の白衣を着て遊ぶのが大好きだったと話すシーンで、やっと本心が見えてホッとしちゃいました。
久し振りに白衣を着てみたら、脳病院の患者だった別府に刺されてしまうとは、なんとも皮肉ですね。

生瀬勝久さん:五斜池定夫
五斜池家の次男で政府の要人の影武者(替え玉)をしている。
生瀬さんも鉄板ですねぇ。
コーヒーのくだりは、”間”が絶妙で笑っちゃいました。
五斜池家の三男が事故で死んでしまったのは、自分のせいだと思い、ずっと自責の念にかられている。
しかも父親がこの事故以来、自分の部屋にこもりっきりとなり、家族と顔を合わせなくなったのも自分のせいだと。
しかし脳病院の患者に殺されたっていう設定はいかがなもんでしょう。
鍵付きの部屋に閉じ込められていた患者の怒りが爆発したって事を表現したかったのでしょうが、なんともイヤな後味の残るエピソードでした。

北村一輝さん:五斜池京
五斜池家の四男。男娼で複数の男女と関係をもつ遊び人。
「男娼」って男性の売春婦って事で、男女問わず自分の体を売ってお金を貰ってる。
いやぁ~確かに雰囲気はバッチリ!(笑)
派手なスーツが”ホスト”ちっくで、すごく似合ってました。
しかし戦中、本当にこんな商売(?)をしている人が居たんでしょうか?(笑)
雪絵と結婚した理由もなんだか謎だし。
一番の謎は、戦災孤児達に食料を配っていたということ。
このエピソードがあまりにも唐突すぎて、(なんで?)って感じでした。
三男に対する、供養のつもりだったんでしょうか?

ともさかりえさん:佐野雪絵
京の妻。元小学校の教師。
この雪絵は最初は渋澤と結婚するはずだったという事だったので、”魔性の女”なのかと思ってたんだけど、普通の女性でしたね。
渋澤との結婚っていうのは、単に渋澤の勘違い(ってか思い込み)だった訳ですが。(笑)
しかし、小学校の教師だった彼女が、どうして京と知り合い、結婚したのか、詳しいエピソードってあったっけ?
真面目そうな教師と、男娼の結婚。
ん~これまた謎だわ。

仲村トオルさん:渋澤洋平
オトの兄。藤吉郎が経営する工場の工員だが、作業中の事故が原因で足が不自由。
とにかく豪快で、人を疑う事を知らない、まっすぐな男性。
雪絵と結婚する!と妹のオトに宣言してたほど、単純なんだよねぇ。(笑)
周りの空気が読めない「KY」な男なんだけど、悪気は全くないっていうこのキャラを見事に演じてました。
いやぁ~、ほんとに憎めない男なんだよねぇ。
メイドの百合ちゃんからの本を使った告白も、気付かないんだもんなぁ。
それより何より、オトがただ単に看病だけで屋敷に住み込んでるって事自体、な~んも疑ってないんだもんね。
こんな男が実際にいたら、、、面倒くさそうだわ。(笑)

緒川たまきさん:渋澤オト
五斜池家の主、鉄二郎の妾にして看護人。
このオトも、財産目当てで看病してる計算高い女なのかと思ってました。(笑)
若くて綺麗なのに、なんで余命わずかな老人の妾になっているのか・・・そりゃ当然、金目当てだって思うよねぇ~!
私、腐ってますか?(笑)
父親の妾が同じ屋根の下に暮らしている状況を、3人の息子達はどう思っていたんでしょうねぇ。
当の父親も、オト以外の人間を自分の部屋に近づける事をしなかった訳だから、かなりの信頼をしていたとは思うんだけどね。
実の息子からしたら、かなり気に入らない状況だよね・・・。

みのすけさん:権田
脳病院の入院患者。
みのちゃん、出番が少ないながらもインパクトは強し!
権ちゃん役での姿が、もぉ~似合いすぎだわぁ。(笑)
オカッパ頭で、パジャマを着て、話す内容はすごく”まとも”。
権ちゃんは、自分が人間モルモットにされている事を知りながらも、受け入れている様子。
一体どんな薬の実験をされていたんでしょうね。

小松和重さん:別府三郎
元脳病院の患者。今は五斜池家の運転手をしている。
小松さんも、こういう”怪しい”人物を演じさせたら、上手いですよねぇ。
狂気の演技が秀逸でした。
この別府という男も、病院内で人体実験をしている事実に気づいているようでしたね。
どうやら、”犬肉”が好物らしく、五斜池家で飼っている犬を狙っているっていう設定に笑いました。(笑)
子供の頃のように、父親の白衣を着ていた銀一郎を刺した時は、息を呑んでしまいました。
それほどまでに院長を憎んでいた感情を、初めて表した瞬間でもありました。

池谷のぶえさん:山本百合
五斜池家のメイド。
ん~♪池谷さん、可愛い♪(笑)
着物姿に白いエプロン、おさげ髪がすごく似合ってます。
ちょとトロいところがまた何とも言えず可愛らしくて、憎めないキャラでした。
渋澤に対しての恋心がまた、いじらしく、ソファーで眠ってしまった渋澤にさりげなく毛布を掛けてあげたり、本を貸してあげて「xxページのxx行目を読んで下さい」っていう告白をしてみたり。
誰が見ても惚れている状況に、当の渋澤が気づかないのがもぉイライラしたわ。(笑)

岡田義徳さん:調雄吉
定夫の采配によって徴兵を忌避した男。藤吉郎から怪しげな薬を飲まされ、医学実験のモルモットにされている。
今回の出演者の中で、すごく素晴らしい演技を見せてくれました。
最初に五斜池家に来た時は、どこまで小さくなるの?って位、腰が低くて、真面目で、妻を心から愛している男だったのに、
定夫から新薬を飲まされ人格が次第に変わっていってしまう様子が本当に素晴らしかったです。
この薬の効果は「愛するものを、どんどん疎ましく思う薬」で、あんなに愛していた妻に対して、酷い態度になっていくのが観ていても辛くなるほどでした。
この薬の開発は、アメリカ兵が愛国心を失うようにする目的の為だったんだけど、妻と離れる事をイヤがり、徴兵を免れて戦地には行かない道を選んだ”非国民”の雄吉にとって、皮肉な効能でしたね。

犬山イヌコさん:調園子
雄吉の妻。
イヌちゃんも甲斐甲斐しい妻を見事に演じてましたねぇ。
あんなにラブラブだった夫婦なのに、新薬のせいで変わっていってしまう夫。
酷い言葉で罵られ、暴力まで振るうようになった夫に、変わらず愛情を注ぐ姿に泣きそうになりました。
最初、岡田くんと一緒に登場したとき(この二人が夫婦?)と、ちょっと違和感があったんだけど、芝居が進むにつれて背格好といい、キャラといい、お似合いの夫婦だなって思えました。
どんなことがあっても耐え忍ぶ、昭和の女のたくましさを垣間見たような気がします。
いや~しかし、人間モルモットで新薬実験をした定夫が憎いっ!(笑)

庭の桜の木の下に埋められていた三男の遺骨。
軍需工場は閉鎖、父親も入院し、豪華な屋敷も人手に渡る事になり、とうとう家族がバラバラに。
兄弟三人で、父親の入院する病院へ行こうとしたところで、三男の事故の真相が判明する。
今まで、長男が重症患者の病室の鍵を盗み、次男がその鍵で開けてはいけない部屋のドアを開け、一緒に居た三男が部屋から出てきた患者に暴力を振るわれ殺されてしまったと思われていたが、実は・・・。
四男が、可愛がっていたノラ犬が居なくなり、泣きながら必死に探していたのを三男が慰め、代わりに探していたに、犬が病棟に入り込んでしまい亡くなったという事が分かる。
この事実を聞いて、大泣きするのは四男。(自称、人生2度目の涙:1度目は三男が死んだ時)
「もっと早くに話してくれたら、兄さん(次男)はこんなに長い間、苦しむ事はなかったのに」とワンワン泣きじゃくる。
その姿に、”きゅん♪”とするも、、なんだか無理やり綺麗にまとめたなぁ・・・という感じも否めない。(笑)

とにもかくにも、豪華なキャストで、出演者が多いながらも、悪人はいないし、みんな基本的には良い人ばかり。
それぞれに見せ場を作って、全体的に観てよくまよめたなって思えるストーリーでした。
しかしケラさんの芝居は、登場人物多すぎ・・・。(笑)

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コメント

お久しぶりです。前に職場で一緒だった私です。
私も黴菌みたよー。仲村とおる大爆発だったね。
生・北村ちゃんはかっこよかった。

ざっくりとした感想ですが、会社のお昼休み中なのでこれにて失礼。

オドテちゃん

ちょっとー!
超ひさしぶりじゃない!!
ってか、あ~た!
報告することあるんじゃないの!!(笑)
私からも呪い、、、もとい。
お祝いさせてくれよー。
あと、新しい携帯教えろ。(笑)
気が向いたら、連絡おくれ♪

で、、、やっぱりこの舞台、観に行ってたのね。(笑)
ナマ北村ちゃん、堪能しましたか?
先輩の演技に大笑いさせてもらったわよ♪

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